1. 「強電」と「弱電」って聞いたことある?実は身近な存在なんです
突然ですが、「強電(きょうでん)」や「弱電(じゃくでん)」という言葉、耳にしたことはありますか?
どちらも“電気”に関わる用語ではあるのですが、普段の生活の中で意識する機会ってあまりないかもしれません。
「電気って、全部同じじゃないの?」
「強い電気と弱い電気ってこと?」
そんなふうに感じた方、安心してください。実はこれ、とってもシンプルな考え方なんです。
そして何より大事なのは、この「強電」と「弱電」、私たちの毎日にものすごく深く関わっているということ。
テレビを見るときも、スマホを使うときも、エアコンをつけるときも、実はその裏側では「強電」と「弱電」がそれぞれの役割を果たしているんです。
この記事では、電気にくわしくない人でも理解できるように、「強電」と「弱電」の違いをやさしく、そしてちょっと楽しく解説していきます。
読み終わるころには、「電気って奥が深い!」とちょっと思えるかもしれませんよ。
2. 電気にも役割分担がある?まずはざっくり!強電と弱電のカンタンな違い
まずは難しいことは抜きにして、「強電」と「弱電」のざっくりした違いを押さえておきましょう。
簡単にいえば――
- 強電は「電気の力で何かを動かす」ための電気
- 弱電は「電気を使って情報を伝える」ための電気
というイメージです。
たとえば、電子レンジやエアコンなど、動かす力が必要な家電には強電が使われています。
一方で、テレビに映像を送ったり、Wi-Fiルーターを通してデータをやりとりしたりといった「情報の伝達」には弱電が使われます。
つまり、同じ“電気”でも目的が違うだけで、まったく別の働きをしているんです。
これは、人間でいえば筋肉と神経のような関係かもしれません。
筋肉(=強電)は体を動かす力を出し、神経(=弱電)は情報を脳に伝える。
そんなふうに役割が分かれているのが、強電と弱電の世界なのです。
3. 強電=電気を“動かす”もの。エアコンや電子レンジがその代表
では、まず「強電」から見ていきましょう。
強電とは、比較的大きな電圧や電力を扱い、主に機械を動かしたり、家電を動作させたりするための電気です。
家庭用コンセントから出ている100Vや200Vの電圧が、まさにこの強電にあたります。
どんなところで使われてるの?
たとえばこんな家電たち――
- エアコン(部屋の空気を冷やしたり温めたり)
- 電子レンジ(食べ物を加熱)
- ドライヤー(熱風を出す)
- 洗濯機(モーターで洗濯槽を回す)
- 冷蔵庫(冷却装置を動かす)
これらはすべて、電気の力で“動かす”ことが必要なので、強電が使われています。
力を出す必要がある=電力が必要=強電、というわけです。
つまり、私たちの生活に欠かせない「動く家電」たちは、みんな強電の力によって支えられているのです。
4. 弱電=情報を“伝える”電気。テレビやネット回線がこれにあたる
続いては、「弱電」について見ていきましょう。
弱電は、通信や信号の伝達など、情報を扱う目的で使われる電気です。
扱う電圧や電流はとても小さく、数ボルト程度とかなり弱いのが特徴です。
どんな場面で使われてるの?
たとえば、以下のようなシーンが弱電の出番です。
- テレビのアンテナ線が電波(映像信号)を受信する
- インターネットのLANケーブルがデータを送受信する
- インターホンが映像や音声をやり取りする
- スマホのWi-Fi接続やBluetooth通信
弱電は“動かす力”には向いていませんが、その代わりに繊細な情報を正確に伝える力に長けています。
だから、映像・音声・データといった「情報のやりとり」が必要な場面では、弱電の活躍が欠かせません。
また、スマート家電などでは、機器本体を動かす部分は強電、スマホと通信する部分は弱電、といったように両方が組み合わさって使われていることも多いんです。
5. 言葉は似てるけど、使われ方はまったく違う!
「強電」と「弱電」、名前はたった一文字違いですが、電気としての“役割”はまるで別物です。
強電は力強く、モノを動かすためのエネルギーを供給します。
一方の弱電は、情報を伝えるために、細やかでコントロールしやすい信号を送り届けます。
たとえば、テレビを例にとると――
- コンセントからの電力(=強電)でテレビ本体を動かし、
- アンテナ線からの映像信号(=弱電)で映像を受信し、
- リモコンの信号(=弱電)で操作を行う
というように、ひとつの家電の中で強電と弱電が共存しているケースも多いんです。
この視点を知っておくと、何気なく使っている家電や配線が「これは強電、こっちは弱電」と自然と区別できるようになってきて、ちょっと楽しくなってくるかもしれませんよ。
6. 電気は全部同じじゃない!?知られざる“用途別の電気”の話
「電気」と聞くと、私たちはつい一括りに考えがちですよね。
でも実は、電気の世界では“何に使うか”によって種類がちゃんと分かれているんです。
さきほど紹介した「強電」と「弱電」もそのひとつ。
でもこれって、すごく自然なことなんです。
たとえば、同じ水でも――
- 発電に使うのはダムなどの大量の水
- 飲み水はろ過されたキレイな水
- 洗顔にはぬるま湯を使う人も多いはず
と、用途によって使い方が変わりますよね。
電気もそれと同じで、「どんな役割を担うか」によって、性質や扱い方が変わってくるのです。
つまり、電気は万能なようでいて、ちゃんと“使い分け”されている。
そう聞くと、ちょっと電気の世界が奥深く感じられてきませんか?
7. 「これも弱電なの!?」意外と身近な弱電アイテムたち
弱電と聞くと、何となく“マニアックなもの”というイメージがあるかもしれません。
でも、実際には私たちの身の回りには弱電の機器があふれています。
ちょっと意外なものも含めて、いくつか紹介してみましょう。
- ドアホン(インターホン)
ピンポーンという音も、モニターに映る映像も、弱電の 信号で伝えられています。 - 防犯カメラ
映像の記録やネットワークへの送信には弱電が使われています。 - テレビのリモコン
赤外線やBluetoothでテレビと通信している部分は、まさに弱電の働きです。 - スピーカーやイヤホン
音声信号を送って音に変える仕組みも、弱電のおかげ。 - パソコンのUSBケーブル
ただの電源供給ではなく、データのやり取りもしているので、情報伝達=弱電です。

こうして見ると、「あれも、これも、実は弱電だったのか!」というものばかりですよね。
“力強く動く”わけではないけれど、私たちの生活を便利にする裏方的な存在。
それが弱電なんです。
8. 電気の世界がちょっと楽しくなる!強電・弱電を知るメリット
「強電」と「弱電」、名前の印象だけだと難しそうに聞こえますが、ここまで読んでみると案外わかりやすいですよね。
そして、この違いを知っておくと、生活の中でちょっと得することもあります。
たとえば――
- 家電のトラブルがあったとき、「これは電源(強電)?それとも通信(弱電)?」と原因の見当がつく
- ケーブルを買うとき、「これは強電用?弱電用?」と用途を見極めやすくなる
- 配線を整理したり、DIYでちょっとした機器を扱ったりするときの理解が深まる
さらに、インターネット環境を整えたり、スマートホーム化したりするときにも、強電・弱電の基礎知識があるとグッとわかりやすくなるんです。
難しい専門知識まではいらなくても、「なんとなくわかる」だけで、電気の世界がぐっと身近に感じられるようになりますよ。
9. 身近なモノの見方がちょっと変わるかも?
今回ご紹介した「強電」と「弱電」の違い。
たったこれだけの知識ですが、実は身の回りのモノを見る目がちょっと変わるようになるはずです。
たとえば、部屋にあるコンセントに挿しているコードや、テレビの裏のごちゃっとした配線。
今までなら「なんかごちゃごちゃしてるな〜」で終わっていたかもしれませんが、
「これは電源コード=強電だな」
「こっちはLANケーブル=弱電だ」
と、少しずつ理解できるようになってきます。
そうすると、ちょっとした電気系のトラブルや買い物、接続にも強くなれるかも。
「電気は全部一緒」だと思っていた世界に、“目的別の役割”があると気づくだけで、
暮らしの中に小さな発見が生まれていくんです。
10. ちょっとした知識が、毎日の暮らしをちょっと面白くする
「強電」と「弱電」なんて言葉、聞き慣れないし、最初はなんだか難しそう…と思うかもしれません。
でも実は、私たちの暮らしのすぐそばにあって、知らず知らずのうちに触れている存在なんです。
エアコンや冷蔵庫のように“パワー”を届ける強電、
ネットや音声のように“情報”を伝える弱電。
どちらも違う役割を担いながら、ちゃんと生活を支えてくれているんですね。
もちろん、細かい仕組みを全部理解する必要はありません。
でも「このコードは何のためにあるのかな?」「この家電はどんな電気を使ってるのかな?」
そんなふうにちょっと視点を変えてみるだけで、身の回りのモノが少しだけ面白く見えてくるかもしれません。
家の中のコード類に目を向けてみたり、次に家電を買うときに説明書をのぞいてみたり。
強電と弱電の違いが、そんな“暮らしのスパイス”になってくれたら嬉しいです。

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