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「まだ大丈夫」が一番危ない!熱中症指数で判断を

【1章】「今日も暑いなあ」で済ませていませんか?

2025年6月から、厚生労働省の省令改正により、現場での熱中症対策が事業者の義務となりました。
特に建設や製造、運輸、警備など、暑い環境での作業が多い職場では、暑さの指数(WBGT)を測定し、それに応じた適切な対策をとることが求められています。

水分補給や休憩、空調服の使用といった従来の対応に加えて、「暑さを数字で把握し、その数値をもとに休憩の判断や作業の調整をする」ことが、正式にルールとして定められたというわけです。

これは、「なんとなく暑い気がするから気をつけよう」といった感覚的な判断では、もはや命を守れない状況にあるという警鐘でもあります。

夏の現場では、毎年のように「今日も暑いなあ」「もう少しで終わるから我慢しよう」といった声が聞こえてきます。
ある意味では“夏の風物詩”のように思えるかもしれませんが、その「ちょっとの我慢」が命に関わることもあるのです。

実際、建設現場や物流倉庫、屋外作業などで熱中症による救急搬送は後を絶ちません。
「まさか自分が倒れるとは思わなかった」
「周りに迷惑をかけたくなくて無理していた」
そんな声を聞くたびに、「もっと早く何かできたのでは」と悔やまれる場面も多くあります。

かつては「水を飲むな」「休むな」なんて時代もありましたが、今はもうそんな考え方では守れない時代です。
現場の安全は、“感覚”や“根性”に頼るのではなく、「見える対策」で守っていく時代に変わりつつあります。

特に夏場の暑さは目に見えづらく、無理をしている本人でさえ気づきにくいもの。
だからこそ、“暑さを見える化する”という視点が、いま現場であらためて注目されているのです。


【2章】対策はしている。でも「暑さ」を数字で見たこと、ありますか?

「水分補給はこまめに」「空調服を使おう」「塩分もしっかり取って」
どの現場でも、熱中症対策としてこれらはすでに当たり前になってきました。
実際、現場の安全意識は年々高まっていると感じます。
ただ、それでもなお倒れる人がいるのが現実です。

その理由のひとつが、「暑さ」の感じ方が人によってバラバラだということ。


若手の作業員はまだ体力があるから平気そうに見えても、実は無理していることもあります。
逆に、年配の方が慎重に休憩をとっていると、「自分だけ休んでいるように見られるのが気になる」と気をつかってしまう場面も。

だからこそ、“暑さの客観的な指標”が必要なのです。
ここで注目したいのが、「WBGT(暑さ指数)」という考え方です。

これは、気温だけでなく、湿度、輻射熱、風の有無などを加味して算出される「熱中症のなりやすさ」を表す数値です。

WBGTの算出方法
暑さ指数は、主に3つの温度を組み合わせて算出します。

  1. 湿球温度(自然湿球温度・Tw)
     空気の湿度の影響を反映した温度。風通しの良い場所で濡れた布のついた温度計で測ります。
  2. 黒球温度(Tg)
     日射や輻射熱を受けたときの温度。直径15cmの黒い金属球の中に温度計を入れて測ります。
  3. 乾球温度(Ta)
     普通の気温(周囲の空気温度)です。


たとえば、気温が30度でも湿度が高ければWBGT値は急上昇。
逆に、気温が高くても風通しがよければリスクは下がる。単なる気温計では測れない“本当の危険度”が、このWBGTには詰まっています。

とはいえ、このWBGT値をいちいち自分で計算するのは現実的ではありません。
そんなときに役立つのが、「熱中症指数チェッカー」というツールです。


【3章】“見える暑さ対策”の決定版!熱中症指数チェッカーって?

熱中症指数チェッカーとは、その名のとおり、WBGT(暑さ指数)を自動で測ってくれる機器です。
現場に導入しやすいように、いろいろなタイプが用意されています。

たとえば…

ポケットに入る小型タイプ

作業服のポケットに差しておけば、いつでもどこでも手軽にWBGTをチェックできます。ボタンひとつで現在の数値が表示され、「今、ここがどれくらい危険か」が一目でわかります。

現場設置型のチェッカー

作業員全員が見られるように、詰所や休憩所に設置するタイプも人気です。大型の液晶パネルにWBGTが常時表示されるほか、危険レベルになるとアラームが鳴る機種も。全体で暑さを意識する“きっかけ”になります。

スマホ連動型やアプリタイプ

GPSと連動して、今いる地域のWBGTをリアルタイムで表示してくれるスマホアプリも登場しています。一部のアプリは通知機能もあり、「危険な暑さ」になるとスマホにアラートを出してくれるものもあります。

こうしたチェッカーがあれば、以下のような使い方ができます。

  • 「WBGTが28を超えたら、30分に1回の休憩を入れる」といった休憩ルールの明文化
  • 安全担当者が数値を記録しておき、週報や安全会議に活用
  • 現場の朝礼でWBGTの確認からスタートし、その日の注意点を共有
  • 外で作業しているメンバーが、自己判断で早めに休憩に入る材料として活用

こうして数字があると、「ちょっと暑いけどまだ頑張ろうかな…」という迷いがなくなります。
むしろ、「数値が危険レベルを超えているから、いま無理をしないのが正解」と、“科学的な言い訳”ができるのです。

そして何より、倒れてからでは手遅れ。
体調不良で搬送となれば、その方自身の健康だけでなく、現場の作業がストップするリスクもあります。医療費や人員再手配、再教育のコストなど、見えない出費が積み重なることも。

そう考えれば、チェッカーを導入して“未然に防ぐ”ほうが、よっぽど現場全体にとってコスパが良いと言えるのではないでしょうか。


【4章】「今日は危険だから休もう」が言いやすくなる現場へ

現場の会話でこんなやりとり、聞いたことありませんか?

「まだ大丈夫っしょ? 俺は平気」
「ちょっときついけど、もう少しで終わるし…」
「暑いけど休憩してると申し訳ない気がして…」

どれも、本人が無理しているのに周りに気を遣ってしまったり、空気を読んでしまったりして、結果的に「あと一歩で倒れる」ような状況を見逃してしまうケースです。

ここで役に立つのが、数値という“根拠”です。

たとえば、熱中症指数チェッカーで「WBGT=31(危険)」と表示されていれば、
「これはもう休むしかないな」と納得が生まれます。
誰かが「ちょっと休憩しよう」と言い出すときも、「根拠があるから」と堂々と言えるようになります。

数字があることで、感情や経験に頼らず、冷静な判断ができるようになる
これは管理者にとっても、作業者にとっても大きな安心材料です。

また、こんなふうに使っている現場もあります:

  • 毎朝の朝礼で「現在のWBGTは○○、本日は“厳重警戒”です」と共有し、リスク意識を全員で持つようにしている
  • 作業中も、一定時間おきにWBGTを確認しながら、「そろそろミストシャワーを出そう」「作業エリアの交代時間を早めよう」など、動的に対策を調整
  • 作業員がチェッカーを携帯し、「自分のいる場所の値が30超えたら、自主的に休憩に入る」という個人ベースの判断補助

このように、指数チェッカーは単なる計測ツールではなく、
“無理をさせない空気づくり”を支えるパートナーのような存在です。

そして忘れてはならないのが、「倒れてからでは本当に遅い」ということ。

いざ誰かが熱中症で倒れてしまえば、まずは救急対応。作業は中断、予定は大幅に遅れ、人員のやりくりも再調整が必要です。
最悪の場合は、労災や行政対応、再発防止の報告義務…など、思っている以上に現場全体の“損失”は大きくなります。

逆に、「今日は暑さが危険なレベルなので、1時間に1回は必ず10分休憩を入れる」といったルールを決めておけば、それだけで全体の安全性がぐっと上がる
結果として作業効率や定着率にもプラスになることが多いのです。

数字で「今」を知ることが、「未来」のトラブル回避になる。
それが、チェッカーを活用する最大のメリットだと言えるかもしれません。


【5章】これからの現場に必要なのは「温度感」じゃなく「数値感」

いまの日本の夏は、もはや“猛暑”というより“酷暑”。
年によっては、40℃近い日が続く地域も出てきています。

そんな中で、これまで通り「なんとなく暑い」「まだいける」という感覚だけで作業を続けていては、どこかで限界がきます。
人間の身体は気合ではカバーできないし、現場の安全は「慣れ」や「経験」だけに任せるものでもありません。

だからこそ、これからの現場に求められるのは、「温度感」ではなく「数値感」。

たとえば、現場のルールをこんなふうに変えるだけでも、事故のリスクは大きく下がります:

  • WBGTが28未満なら通常作業OK、28〜31はこまめな休憩、31以上なら作業中断を検討
  • 暑さ指数に応じて、服装や空調服、ミストの使用などを柔軟に変更
  • 記録を残しておくことで、安全管理の報告や現場改善にもつなげられる

このように、チェッカーを起点に「見える安全管理」ができるようになることで、作業員の安心感も高まり、「この現場はちゃんと守ってくれている」という信頼にもつながります。

私たちのような資材を扱う立場からしても、こうしたツールがもっと広まっていけば、現場全体の安全レベルが引き上がることにつながると感じています。

現時点では、具体的な製品のご案内はまだできませんが、今後、こうした熱中症対策ツールを扱えるようにしていけたらと考えています。
そのためにもまずは、「こんな選択肢があるんだ」と知っていただけたら嬉しいです。


「暑いけど、まあ大丈夫」
そんな一言の裏に、本当は見えないリスクが潜んでいるかもしれません。

でも、数字を見れば、無理をせずにすむ。
「ちょっと休もうか」と言いやすくなる。
それが、熱中症指数チェッカーの力です。

「うちの現場にも、こういうのがあったら助かるかも」
そう感じた方は、まずは情報収集からでも十分です。
市販の小型チェッカーや無料アプリなど、手軽に取り入れられるものも増えてきています。

倒れる前に判断できる環境をつくる。
それだけで、現場の安全も働く人の安心も、大きく変わります。

これからの暑さ対策、まずは“見える化”からはじめてみませんか?

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